詩街地

自作の詩を投稿します。

雨猫

優しく降る雨の中を歩く午後二時

猫は鳴く 雫と触れ合うかのように

濡れたままでこの道を進んでいくんだね

この傘を貸そうか 君のために

街は澄んだ雨色を帯びて

匂いも連れて一つの風景を飾るよ

猫は笑う 今に溶け込むかのように

もっと君らしく時を刻んでいいよ

 

ララルララ ルルリララ

この雨の中 皆が誰よりも活きているよ

ララルララ ルルリララ

猫はただ空を見上げて快感の句を詠んでいる

そんな君が好きだ

僕はぽつりと呟いて雨路を進んだ