2024-12-20 雨猫 優しく降る雨の中を歩く午後二時 猫は鳴く 雫と触れ合うかのように 濡れたままでこの道を進んでいくんだね この傘を貸そうか 君のために 街は澄んだ雨色を帯びて 匂いも連れて一つの風景を飾るよ 猫は笑う 今に溶け込むかのように もっと君らしく時を刻んでいいよ ララルララ ルルリララ この雨の中 皆が誰よりも活きているよ ララルララ ルルリララ 猫はただ空を見上げて快感の句を詠んでいる そんな君が好きだ 僕はぽつりと呟いて雨路を進んだ