詩街地

自作の詩を投稿します。

夜性の男

ナイフを隠してさ迷い続けている男
白くも黒くもない容姿
況してや少年でも老人でもなくて
くだらない己を壊すために
夜を歩いている男
月光を浴びたら全ては始まる

あのトンネルをくぐり抜けてしまおう
可愛い少女に近づいてみよう
彼の中で無意識に広がる'if'
そしてもっと夜の底へ

誰かに認められたくて
誰かに褒められたくて
生きてきたこの心は
もう疲れきってしまったから
風変わりな刺激を受けて
誰かにも刺激を与えてやろう
聞こえていますか
彼は彼に問いかけた
夜を越える自信はあるのかと

深く暗いステージで
夢を謳歌する男
今夜も転がっていこう
夜性は光る
そして走り出す